5月5~8日の3泊4日で香港を訪れた。ゴールデンウィーク中は格安航空券の値段も全てうなぎのぼり、仕事の都合であまり長期間日本を離れるわけにも行かなかったので、近場の香港を選んだ。
5日の夕方の便で成田空港発、今回の航空会社はノースウエスト航空。やはり米系はサービスも食事もイマイチ。機体も古い。海外事情に詳しくない人がよく僕がアジア系航空会社で海外に飛ぼうとすると「そんな航空会社大丈夫なのか」と聞いてくるけれど、絶対に米系よりアジア系の方がいい。僕は特にシンガポール航空、マレーシア航空、タイ航空が好きだ。
香港空港に到着したのは22時過ぎ。香港島灣仔のホテルにはバスで向かった。途中バスから見える香港の街並みは圧巻。林立する高層ビルと高層マンション。立体交差する道路。街の構造が幾層にも重なっているように見えて、さながら未来都市だ。日本の西新宿も立体的な街だと思うけれど、オフィスビルだけではなく住居ビルも含めて、大きく広げたようなイメージ。とてもユニーク。
ホテルに着いたのは日付が変わろうとしている頃だった。機内食が出たけれど少し小腹が空いたので街に出て、レストランに入って軽食を採った。記念すべき香港1食目になったのだけれど、選んだメニューが悪かったのか、全く口に合わなかった。ラーメンを頼んだはずなのに、小学校の給食に出てくるソフト麺のような料理が出てきた。完食するのにも一苦労。
食後はホテルに戻って、翌日の食事には期待しようと強く願ってベッドに潜り込んだ。
6日は10時頃から始動。早速香港名物スターフェリーに乗って、香港島から九龍半島に向かうことにした。フェリーから香港島に目をやると、海岸沿いにはビルが立ち並び、その背後には山が迫っている。つい先日訪れた長崎も海と山が近い街だったけれど、比べるまでもなく、海と山の間にあるものが違った。
九龍半島に着くと、ガイドブックに書いてあったおすすめのレストラン「倫敦大酒樓」でブランチ。ここは安くて美味しい点心が食べられるとのこと。たしかに値段の割には結構いけて、おばちゃんたちがワゴンに乗せて運んでくる点心を次々と平らげた。前日の夜食が酷かっただけになお更だったのだろう。特にアツアツのエビ入り蒸し餃子、チマキは気に入った。
食後は香港の街歩き。蒸し暑い中、色々な通りを見て回った。行き交う人でごった返すメインストリートのネイザンロード、いかにも東南アジア的なバッタ物屋など怪しい屋台が軒を連ねる女人街、それに連なるペットショップ街、そして青果物を取り扱う屋台が集う新填地街。それぞれ特徴があって面白い。中でも新鮮だったのがペットショップ街の一角の熱帯魚屋。水を満たしたビニール袋の中に魚が入れられて陳列されている。小さい魚ならまだしも、それなりに大きいものもこの様式で売られているので、とても窮屈そう。何より、壁にビニール袋が何十とぶら下げられ、その1つ1つに魚が入っている光景にはあまり出会うことがない。
数時間歩くとかなりくたびれたので、日本にも支店を持つ有名な甘味屋「糖朝」で涼みながらマンゴープリンをおやつに。マンゴーの身がそのまま入っていて、マンゴーをそのまま食べている気分に近かった。
すっかりマンゴー気分に浸った後には、海沿いの海濱公園プロムナードへ。数々の香港銀幕スターの手形が道に埋め込まれていて、有名なジェット・リーやマギー・チャンのものもある。名前を知らない人のものも多いけれど、結構香港には国際的なスターが多いことを実感。日本の役者で海外でも活躍している人といったら、往年の三船敏郎、今は渡辺謙くらいなのだろうか。きっと英語が障壁になっているに違いない。それにしても海沿いは気持ちいい。香港はとても湿度が高くて蒸し暑いけれど、海からは風が吹いてきて心なしか涼しい。
香港のビジネスの中心地中環には再度スターフェリーを使った。中環はビル群で、東京で言えば大手町、丸の内、西新宿といったイメージ。土曜日だったのでビジネスーパーソンの姿はあまり目にしなかったけれど、平日だと多数闊歩しているに違いない。
中環からは、半山區へと結ぶエスカレーターがある。ヒルサイド・エスカレーターと呼ばれるこのエスカレーターは、何と20基のエスカレーター、3基の動く歩道と階段が繋がり、全長800メートルに及ぶ。総費用30億円かけて造られたという代物らしい。そこまでコストをかけて造った必要性は今一つピンと来ないけれど、エスカレーターに乗っていると場所によって街の光景が全く異なっていることが良く分かって、興味深かった。欧米系外国人が好みそうなバーやカフェ、ローカル色たっぷりな食堂、高層マンション。香港では非常に近接した場所に、多種多様な人たちが生活していることが良く分かる。
エスカレーターを上り切った頃には日が大分傾いてきたので、香港一の観光名所ヴィクトリア・ピークから見ることができる「100万ドルの夜景」を目指すことにした。ヴィクトリア・ピークまでは急坂をのぼるピーク・トラムを利用。観光客で大混雑していた。夜景は確かに綺麗だったけれど、世界的な名所になるほどなのかなというのが率直な感想。東京の夜景の方がゴージャスと言えなくもない。
夜景を見ていると腹の虫がなった。時計の針はもう20時過ぎを指していたので無理もなく、ピークを下りて銅鑼灣の四川料理レストラン「南北樓」に向かった。ここの料理は本当に美味しくて、中でも「鉄板蝦球」は絶品。各テーブルの上で熱した鉄板の上にエビチリを載せてくれるのだけれど、辛さとプリプリのエビのマッチングが見事。今まで人生で食べたエビチリの中でも1番の味。その他、麻婆豆腐、担担麺もなかなか美味しかった。食事が良いと、最高に幸せな気分になれる。
この日は1日歩き回ったので結構疲れたようで、食後ホテルに戻ると気付かない内に眠りに落ちていた。
南北樓のエビチリはホント激ウマ。月1回以上は確実に食べに行ってる気がする。あれにビールとご飯があれば、他に何もいらないかも。
何度食べに行っても、鉄板に載せた瞬間の煙/水蒸気で必ず咽をやられて咳き込むんだけどね…。笑
こ
投稿情報: こうへい | 2006-05-14 09:38